FAQ
以下にあるものはお客様がよくされる質問にお答えしているものです。
お探しの事柄がこちらにない場合は、直接 info@issiki.ne.jp までお尋ね下さい。
よくある質問&回答
「家を建てる場合のQ&A」
1.住宅を建てるときに考えなければならないこと
2.設計、設計事務所などに関する項目
これから家を建てようとするときにはまず、何をすればよいのでしょうか。
これから建てるであろう家について、家族にとって望ましい家のすがた
(家の形ではなく生活そのもの)などを考えてみることがまず必要でしょ
う。そしてこのことは、住宅展示場や雑誌の写真で見る家(かっこいい家
とか、夢のような家とか)ではなく、あなた自身・家族が生活をするため
の家、新しい生活そのものの内容を考える必要があるということでしょう。
家を建てるということは、単に生活の入れ物として家を手に入れること
ではなく、自分の生活をおくる上で最もふさわしい家を考え、手に入れる
ことではないでしょうか。そのためにあなた自身で考えたり、見たり、聞
いたりすることで、様々な情報を入手することがまず必要といえます。 |
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そのためには、まず何をするのがよいでしょうか。
まず第一には、様々な家や生活に関する情報を蓄積することだと思い
ます。最も簡単な方法は、近くの住宅展示場へ行ったり、雑誌を見たり
することではないでしょうか。また建材メーカーのショールームに行くこと
も方法でしょう。そしてこういった情報を基に、あなたやあなたの家族の
考える「家」や「生活」について考えてみることだと思います。そこで考え
られることは、様々な理想と現実の葛藤があるはずですし、またどうす
ればよいか判断できない点も多いのではないかと思います。何回も家
を建てているので、自分の家のことは自分で出来るくらいの経験をして
おられる方もいらっしゃいますが、多くの方々は、家を建てると言うこと
は初めての経験だったり、色々と聞いた経験はあるけれども、いざ自分
のこととなると不安な点も色々感じている方などが殆どでしょう。そこで、
こういった疑問をぶっつけ、アドバイスを受けることで家づくりをどう考えて
いった方がよいのか、あなた自身の物差しで考えて見ることではないで
しょうか。 |
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このアドバイスを受けるのは誰がよいのでしょう。
情報収集の延長線上では、様々な疑問が湧いてくるはずですので、こ
ういったことを人に聞いてみるのも方法といえます。しかし、様々な人に
聞くと言うことは、それぞれの人で様々意見を言うでしょうから、どの意
見がもっともな意見なのかは、あなた自身で判断しなければならないで
しょう。友達や友達の友人の建築関係者、親戚、住宅メーカーの営業マ
ンやショールームの係員、セミナー講師など色々考えられると思いま
す。しかし、情報を色々収集する事は、自身にとっては色々考える機会
にはなりますが、そこで生まれる疑問をどう解決していったら良いのかと
いったことに繋がるわけではありません。家づくりは夢の追求と同時に、
様々な現実との葛藤に終始することでしょう。そういった意味では、「夢
の最適化」をどう行うべきかが重要であり、この最適化における「答え」
は一つではなく複数あります。そして、それぞれの答えには、メリットもデ
メリットもありますから、夢の実現、最適化といった観点で、こういったこ
とをあなた自身で判断することが必要といえます。しかし、こういったこと
を判断するためには、様々なより専門的なアドバイスが必要でしょうか
ら、設計者などにアドバイスを受けることもできます。設計者に相談する
ことは、設計を依頼することになるのではないかとお考えでしたら、そう
ではなく、例えば弁護士さんに相談するようにアドバイスを受けることも
できると理解していただいて良いともいます。こういった業務を行ってい
る設計者かどうかは聞いてみる必要がありますが、私たちの事務所で
はそういった相談にも答えております。直接の施工は出来ませんが、設
計及びその周辺で起こる様々な問題に対して、十分な知識や経験を持
っておりますので、こういった疑問に対応できるものと考えております。 |
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家を作る方法として、幾つかあるような気がしますが。
家を作ると言っても、住宅メーカーに依頼する場合や、近くの様々な工
務店に依頼する場合、知り合いの大工さんや工務店に依頼する場合、
設計事務所に依頼する場合など様々な方法があります。しかし、大きく
はどういった家を作るかと行った設計に関わる部分と、実際の建築に関
わる部分に大きく内容は分かれるのではないでしょうか。住宅メーカー
は、全てを自社内でやりますと言いますが、営業マンは社員ですが、実
際の設計を行う設計者は協力事務所と呼ばれる設計者が行いますし、
施工も協力工務店と呼ばれる大工さんや様々な職人さん達を組織化
し、実際に施工する工務店が行います。しかしこういった人達を組織化
し、建て主に対して全ての責任を持つ体制が住宅メーカーであることも
事実です。つまり協力設計事務所のミスでも住宅メーカーとして責任を
果たすということになります。これに比べ、工務店や設計事務所は、そ
れぞれの役割の範囲でしか責任はとれませんから、全体での責任論と
いう意味では劣るのかもしれませんが、それぞれがその道のプロである
ということでは、住宅メーカー以上の水準の仕事は十分果たすことが出
来るものと考えられますが、多くの工務店や設計事務所の中には、水
準の低い人達も多くいることも事実で、こういった人達を見極めることが
必要になります。 |
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設計事務所に依頼する家づくりは、ハウスメーカーの場合と何が違うのですか。
一言でいうなら、洋服でいうレディーメイドとオーダーメイドの違いとい
えます。しかし住宅の場合は、 洋服のように簡単ではないことも事実で
す。 洋服のようにシャツを買う、 ズボンを買うといったことではなく、 こ
れから一生生活するかもしれない生活空間をどう考えるかが重要にな
るでしょう。 そういった意味では、 こういった生活の内容や質を見つめ
直し、悔いを残さないように考えるなら、オーダーメイドの方が良いとい
えるのではないでしょうか。 ハウスメーカーも「注文住宅対応で住まい
手の要望には十分答えられます」といっていますが、 こういった設計作
業に関わる時間は、設計事務所の場合とは大幅に違うため、 住まい手
の要求水準によっては、 必ずしも十分に答えられるわけではないとい
えます。 しかし、 こういった簡易さは、マンションを買うように住まい手
の要求水準によってはメリットともいえますので、 要はこういった方法を
住まい手側がどう活用して夢を実現するかということになるのではない
でしょうか。
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設計事務所に頼んだ場合には、誰が家を建てるのが多いのですか。
一般的に設計事務所は、実際に家を建てる建築(施工)は行いません
から、施工は工務店などの専門家が行います。設計事務所は、図面を
理解し、その内容に基づき施工する能力を持っている工務店であれば、
どんな工務店が施工する場合にでも対応できる能力を持っているはず
です。多くの場合、設計事務所に依頼した場合の施工者は、その設計
事務所の仕事の経験のある施工者(内容を良く理解しているからとの
理由)か、建て主が知っているとか、施工を任せたいと考えているとか
考えている施工者の中から選定されるケースが多いでしょう。設計事務
所はこういった施工の候補者の中から、金額や実績、内容などを総合
的に考え、どういった業者を選定すべきかを建て主にアドバイスし、建て
主が決定することになります。設計事務所に監理業務を委託した場合
には、この見積もった図面通りに施工しているかなどチェックしますの
で、一定の能力を持った工務店であれば、十分施工できると考えて良い
でしょう。 |
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住宅メーカーの施工と工務店の施工ではどちらが安くできるのですか。
住宅メーカーは、大量に建築していますので、建材をまとめて買った
り、施工を安く発注できますから、工事原価を安く抑えることが出来ま
す。しかし、大量の展示場を維持したり、多くの営業マンを抱え、立派な
本社ビルなどを構えているわけですから、こういった様々な直接・間接
経費が必要になります。一方工務店は、こういった経費は少なくって済
みますが、原価が住宅メーカーに比べ必ずしも安く出来るわけではあり
ませんし、大量の受注を抱えているわけではありませんから、効率性の
点からは劣ることになるかもしれません。そして、こういったことが建て
主との工事契約額にどう変わってくるのかは、一言では言えませんが、
工務店の方が同じ水準なら、安く受注する可能性はあると言うことでは
ないでしょうか。また住宅メーカーは自社のオリジナル建材を使ってい
ますので、一般の市販品を中心に使う工務店、とその仕上げ水準と価
格を比較することは、難しいことといえます。ですから単に金額の高い
安いだけでは判断が難しいといえます。 |
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それでは工務店が施工する場合のメリットは何ですか。
住宅メーカーは合理的に作る仕組みを追求していますので、この仕組
みにのっとり、家を作ることはそれなりの合理性を持っていると言えま
す。しかし、一旦この合理性に合致しないような進め方(例えば輸入品
のこういったドアを使いたいと言った場合など)をしようとすると、こういっ
た特別のことには対応したがらなかったり、対応しても異常な水準のコ
ストを提示されたりします。こういった場合には、柔軟に対応できる工務
店に多くのメリットが見いだせるといえます。設計者と新しい家について
考えこういった家にしようと設計をまとめたものであれば、住宅メーカー
で施工することは不可能に近いことといえます。そのため、こういった場
合の施工は、小回りの利く工務店に軍配が上がるでしょう。しかし、工務
店といっても、社長自ら自分たちのメリットを生かし、建て主に評価され
る工務店がある一方、ミニ住宅メーカーだったり、住宅メーカーの下請け
だったり、能力的に低い工務店であったり様々な工務店があります。こ
ういった工務店の能力を判断したり、指導したりすることも多くの場合必
要になり、よほど信頼のおける場合を除き、監理者などによる監理を行
う必要があるといえるでしょう。 |
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工務店は直接施工する大工さんではないのですか。
住宅を作る場合には、多くの施工部分が大工さんの手になりますが、
それ以外の様々な職人さんが、工程に合わせ建設現場で施工します。
多くの工務店はこういった実際に施工する大工さんや職人さんを手配
し、図面通りに施工するために様々な調整を行い、資材を調達し、建物
を完成させる役割を持っているものといえます。そのため、一般的な工
務店とは、こういった実際の施工をまとめるための技術者集団といえ、
直接施工する大工さんとは言えないと考えた方がよいでしょう。多くの工
務店では、こういった機能を果たすために、現場管理者を派遣し、調整
をさせていますが、この管理者の能力によって出来上がりに大きな差が
出てくることも事実です。そのため工務店の持っている会社としての能
力、現場管理者の能力の2つが良い家を完成させるためには重要にな
ってきます。実際に工事を行う大工さんもそれぞれの現場によって様々
な大工さんを起用することもありますが、多くの工務店では準社員的に
いつも複数の大工さんを抱え、施工している場合が多いので、こういっ
た工務店の最良の人達が施工に関係してもらえるかどうかが重要にな
ります。 |
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この工務店は、大工さんのやっているような小さな工務店では問題がありますか。
YesでもありNoでもあります。この大工さんに実際の施工及び工務店
としての経営、運営に関する能力があるなら、もう少し大きな工務店に
比べ効率的に運営できているはずですから、経費などのコストを抑えて
安く住宅を作ることも可能性としては高いでしょう。しかしこういったスー
パーマン的に能力を有する大工さんが、沢山いるとも思いませんので、
必ずしもこういった工務店が信頼できるとは限りませんし、問題を生じる
可能性も高いと言えます。しかしこういった一定のリスクも勘案し、選択
することもコストとのかね合いでは、選択肢の一つと考えられるでしょ
う。 |
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設計とは間取りや外観を考え、図面にする仕事でしょうか。
それも仕事の一部ですが、それだけではありません。設計をするとい
うことは、住宅であればその家を使う人の意見や、計画される敷地の状
況などを十分に把握し、間取りや外観、使い勝手や仕上げなどの提案
を行い、その内容を建て主に理解してもらえるように説明し、意向に添っ
た形で設計としてまとめなければならないと作業と考えています。そして
この建て主に理解してもらった考えに基づく設計内容で、具体的に建築
できるような図面を作成し、予算に合った建設会社を選定し、建設会社
に内容を説明しながら図面通りに出来上がって行くことをチェックしなけ
ればなりません。そして、どのプロセスにおいても基本的に建て主の意
向に添っているのか、その意向を必要に応じ確認しながら進め、このト
ータルな作業全てが設計作業といえるでしょう。 |
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展示場に行くと簡単なアンケートをもとに、図面を書き、予算を出してくれますが。
本来、設計作業においては、図面を書くためには、設計者はその設計
をするために必要な条件を十分に把握し、考え、自分のアイディアを提
案することが必要といえるでしょう。その為には建て主の意見を聞くため
に、十分に話し合ったりしなければなりません。われわれは、住宅設計
においては十数ページのヒアリングシートを記入していただくことで、そ
の一部としています。そして、こういった設計与条件をもとに、われわれ
なりに、こういった生活をするための家がよいのではないかと提案する
ことが、設計の始まりといえます。設計事務所の役割は、同じ設計とい
う行為では近いのかもしれませんが、住宅メーカーの設計とはその内容
で大きく異なると考えられます。そのため、まず設計事務所の仕事、役
割といったものを理解し、進めることが必要と考えられます。住宅メーカ
ーは工事を受注する事が目的ですが、設計事務所は工事をするわけで
はありませんから、自ずとその役割も違うわけです。 |
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それでは、設計事務所の仕事をどう捉えればよいのですか。
家を建てる理想は、建て主がご自身で考えていることが、そのまま実
現することと言えるでしょう。世の中には、何回も家を建てているので、
自分の家のことは自分で出来るくらいの経験をしておられる方もいらっ
しゃいますが、多くの方々は初めての経験だったり、多少の経験はある
けれども、いざ自分のこととなると不安な点も感じている方などが殆どで
しょう。そのため設計者は、こういった建て主の考え方をまとめ、実現す
るために一緒に考えながら、提案することで、建て主が判断できるよう
な材料を提供することが大きな役割といえます。つまり、家づくりにおい
て、建て主が自分で出来たら理想である部分(欠けている部分)を補
い、さらにプラスして行くことが大きな役割といえます。そして、建て主と
の信頼関係において、予算の執行や技術的な判断や決定などを行うこ
とで建て主の考える理想的な住宅を実現するために、施工(工務店な
ど)とは別に独立したパートナーと考えることが出来るでしょう。 |
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先ほど工事金の話が出ましたが、工事金は簡単に出るものなのでしょうか。
よく工事金を坪あたり例えば60万円といった言い方をしますが、この
坪単価は、工事金額の合計を建物の大きさ(坪)で割った数字といえま
す。つまり3,000万円を50坪で割っても、1,800万円を30坪で割って
も、坪当たりはどちらも60万円になります。この場合、50坪の住宅と3
0坪の住宅ではその内容や部屋構成はあまり変わらないと場合も多く、
その場合の60万円/坪と言う工事単価は、仕上げや設備グレードなど
に於いて大きく差が出てくるものと考えられます。これは50坪の方が、
30坪との工事金額の差である1,200万円が、大きくするためだけに使
われるわけではなく、30坪に比べ、様々なグレードアップに相当する部
分にも使っているものと考えられます。例えば、30坪の家で床暖房を入
れたとしてその費用が30万円余計に掛かるとするなら、坪単価は1万
円アップすることに相当しますが、このアップ分を他の工事内容を調整
することが出来れば、結果として坪単価は変わらない事になりますが、
そういったことが難しい状況であれば、坪単価は1万円アップして61万
円となるでしょう。概算工事費は「経験上、こういった仕様や仕上げであ
ればこういった規模であればこの金額程度で出来るはずです」といった
目標金額だといえます。設計内容を詳細に検討し、積算した結果、工事
金が出されるわけですが、こういった目標金額と調整して行くことも設計
をまとめる上では重要な点といえます。 |
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工事金には、後から色々出てきて困ったようなことを経験者からは聞くのですが。
一般の人にとっては、建築される敷地を持っているなら、幾らあればこ
の敷地に新しい家を建てられるのか、こういったことに掛かる費用の全
てが工事金でしょう。この必要なお金を、預金などの自己資金と金融機
関からの借入金で賄うわけで、この借入金は月々の返済金にも関係し
てくるため、こういったお金の内容は、設計プランにリンクして重要な点
と言えます。そして、この必要なお金には、設計料、直接の工事費、別
途工事にしている部分の工事費、備品などのコスト、諸費用や税金な
ど、また工事中の要望を満たすための追加変更のための予算など、そ
の内容により直接の工事費以外にも必要になります。「坪あたり○○万
円程度あれば家は出来ますと言った言葉を鵜呑みにして、結果的に掛
かったお金はその30%もオーバーしたが、一生に一度のことなので何
とか工面しました」と言ったことも耳にします。家を建てる場合の予算管
理手法としては、まず掛けられる総額(自己資金と返済を考えた借入
額)を考え、この金額を案分したときに、設計料や工事金などのそれぞ
れに掛けられる金額などを考え、総額のバランスを家への希望内容な
どと整合性がとれるのか考えてみることでしょう。こういったことは高額
な買い物などをする場合には、みなさん当たり前に考えていることでは
ないのでしょうか。この場合殆どのケースでは、新しい家に対する希望
の方が高く、総予算が足りないことが多いでしょう。しかし予算が足りな
いからといって家を諦める人はいないでしょう。一定の金額さえあれば、
必ず家を手に入れる方法はあるはずです。こういった方法を考えること
もプランニングと同じように重要な点と言えます。 |
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それでは設計料とは、どういったものへの対価なのですか。
設計料は、ものを買うような対価ではないと考えています。あなたは、
図面など目に見えるものを作った対価ではないかとお考えになられるか
もしれませんが、図面も含め、先ほど説明したような設計事務所として
行った全ての行為(サービス行為といえるでしょうが)に対する対価とい
えます。考えたり、図面を書いたり、話し合ったり、工務店に指示したり
などの全ての行為に対する対価といえます。そのため、こう言ったことを
全て行うためには、われわれの経験では、家を建てるプロセスにおいて
1千時間以上の時間を設計者として費やすことも希ではありません。簡
単にお話を伺い、図面を作り提案するために仮に50時間掛けたとして
も、それだけで家が建つわけではありませんし、もうちょっと時間を掛け
れば出来るわけではないことを理解していただきたいと思います。 |
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設計料を払った分だけ予算がオーバーする可能性が高いのではないですか。
YesでもありNoでもあると思います。予算がオーバーしないと言うこと
は、設計料を含めた工事金などの費用のトータルが予算をオーバーし
ないことを意味するのだと思います。そのためには、設計者が予算をど
う組立て、その内容を説明し、建て主が適切な水準として理解できるか
が重要なポイントといえます。またオーバーすると言うことは、予算とし
て考えていた内容よりも高い水準のものを求める事になった結果、オー
バーする事になることが考えられますし、予算の立て方が甘かった場合
なども考えられます。また、金額は絶対額の多さ少なさで判断する場合
と、コストパフォーマンスの高さをこの金額の判断に加味しなければなら
ない場合とがあるともいえます。そういった意味では、設計事務所に依
頼する場合には、このコストパフォーマンスの高さを、ご自身の要求水
準と予算との関係の中で、自身で最終的には判断しなければならいこと
と言えます。展示場の住宅を見て、こんな感じの家で十分とお考えにな
り、実際の敷地にも満足のゆく計画が出来るなら、設計事務所に依頼
する必要はないでしょう。しかし、家族の生活を考えた場合に、こういっ
た住宅メーカーの提案内容や展示住宅では十分ではないとお考えでし
たら、違った家の作り方も考えてみる必要があるといえるでしょう。
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設計料はどういった基準で決まっているのでしょうか。
設計料のところで説明しましたように、設計料はわれわれの作業など
に対する「人件費」と考えることができます。つまり、どのくらい時間を掛
けて設計作業を行うかによって設計料も変わると言うことになります。国
土交通省の設計料に対する基準では、こういった人件費が基準になっ
て設計料が決まるという指針が出されており、こういった基準に従い設
計事務所は独自に設計料を算定していると言って良いでしょう。よく設
計料は工事費の10%などと言いますが、こういった設計料率は、この
設計料を工事金額で割った場合の便宜的な数字といえます。そして設
計料はあくまでも人件費が基準になり、先ほどの国土交通省の基準で
も直接かかる人件費以外に一定額の技術料(ノウハウ料)が認められ
ていますが、住宅の設計を行っている事務所では、結果的によい設計
を行おうとしますので、必要以上に時間を掛けてしまう結果、人件費に
殆ど消えてしまうのが実態といえます。 |
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設計事務所には、全ての行為を依頼しなければならないのでしょうか。
建て主が設計事務所に何を求めるか、その設計事務所は、自身にと
ってどういった点で評価できるのか(逆に言えばこういった点はあえて依
頼しなくても良いという判断が出来る場合などもあります)、その点に限
定して業務を依頼することもできます。この場合の費用としてはこの依
頼した作業を行うための人件費が必要になるわけです。しかしこういっ
た部分的な業務を依頼しても、それ以外の部分をどうするのか、色々不
都合が生じた場合、誰の責任でそうなったのかなどが究明しにくくなりま
すし、こういったリスクが全て建て主側に生じる危険性があることも認識
する必要があるでしょう。また、こういった一部業務を依頼することは、
全体の業務を分割して考えることになるわけですから、それぞれの業務
の金額は、全体を一括して費用に比べ割高になってしまうことはやもう
得ない点かもしれません。金額の高低よりもコストパフォーマンスなどの
全体で判断することも必要でしょう。 |
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多くの設計事務所の中からどういった基準で選べば良いのでしょうか。
最終的な判断基準としては、その設計事務所(設計者)を信頼して、業
務を委託できるかどうかと言うことではないでしょうか。依頼した結果、
自身で考えている以上に旨く理想的な家が手に入れることが出来るな
ら、その設計者を選定したことが家づくりにとって大きな利点となったわ
けです。しかし、残念ながら全ての設計者が建て主を満足させているわ
けではない事も事実です。建て主は、家づくりのプロセスにおいて様々
なアドバイスを設計者から受け、自身で判断したことが夢の実現に繋が
って来たと満足できるかどうかが重要でしょう。そしてこの満足のために
は設計者への信頼関係が大きな部分を占め、当初あった信頼関係も、
設計の途中であなた自身が疑問を持ち、信頼関係が大きく損なわれた
と判断できるようなら、結果的には満足のゆくような家づくりが出来ない
ことになってしまいます。そういったことを避けるためにも、色々な設計
者の話を聞きながら、満足のゆく、信頼できる設計者を選定するべきで
しょう。 |
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